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BIOS攻略 - POST画面のチェック編

POST画面のチェック

電源投入時の「ピッ」という青とともに表示されるマザーボードメーカーのロゴや英語の文字列。何気なく見ている人も多いだろうが、この間BIOSは「POST」と呼ばれる作業を行っている。POST実行中の画面では、CPU名、メモリの動作状況など重要な情報を確認できる。

ポスト画面

POSTはパーツの詳細にエラー通知してくれる情報の宝庫

PCの電源投入とともにマザーボードに組み込まれているBIOSは「POST(Power on Self Test」と呼ばれる動作チェックを行っている。仮にPCパーツが正しく接続されていないと「ピーピー」という音が鳴る場合がある。これは、POSTの機能の1つで、エラーが生じた時にその内容を知らせてくれる。また、POST実行中の画面は「POST画面」と呼ばれ、パーツの動作状況などさまざまな情報を表示してくれる。ここでは、BIOSのバージョンやCPUの名前、動作クロック、コア数にはじまり、BIOSメニューやマザー独自のユーティリティを呼び出すためのキーなどを確認できる。また、マザーによってはシングルチャンネル/デュアルチャンネルといったメモリの動作モードも表示してくれるので、メモリのチェックもできる。

BIOSでフルスクリーンロゴをオフに

起動時に表示されるフルスクリーンロゴをオフにするには、BIOSで「Full Screen Logo」や「Full Screen LOGO Show」などと書かれた設定を「Disabled」にする。これでPOST画面が常に表示されるようになる。

【Tab】キーでも表示OK

post tab

BIOSで設定を変更しなくても、POST画面を表示させられる。フルスクリーンロゴの表示中に[Tab]キーを押すだけでよい。ただし、ロゴの表示はオフにならないので、電源投入のたびに[Tab]キーを押す必要がある。

POSTの重要性はエラー発見

PCの情報確認に便利なPOSTだが、その真価はエラーの通知にある。PCに問題がある場合に、原因を音で知らせてくれる機能があるのだ。ただし、この機能を利用するには音を出すためのブザーが必要だ。また、POSTはエラーを目に見える形で表示してくれる機能も備えている。POSTコードの表示が可能ならば、さらに詳しい原因を採れるのだ。

ブザーでエラーの原因を判明できる

ビープ音によるエラー通知を利用するには、ブザーが必要。だが、最近のマザーボードはブザーを備えていないものが多い。別途ブザーを買うか、PCケースがブザーを備えていれば、それをマザーに接続しよう。

ビープ音の内容をよく聴く

グラフィックボードの半挿しなど、パーツに問題がある場合、ビープ音によって問題の原因を知らせてくれる。だが、BIOSのメーカーよって音が示すエラー内容が異なることに注意したい。ビープ音によるエラーの通知は、長音と短音の組み合わせで行われる。例えば、Award BIOSのグラフィックボードエラーは「ピー・ピ・ピ」と長音の後に短音が2回鳴るといった具合だ。なお、ここで取り上げているビープ音は一例に過ぎない。BIOSメーカーのサイトではビープ音の一覧表を公開している。

Award BIOSの主なビープ音 AMI BIOSの主なビープ音
短音 正常起動 短音 メモリリフレッシュの失敗
短音×2回 CMOSエラー 短音×5回 CPUエラー
長音・短音 メモリのエラー 短音×6回 キーボードエラー
長音・短音×2回 グラフィックボードのエラー 短音×8回 ビデオメモリのエラー
長音・短音×3回 ビデオメモリのエラー 短音×9回 ROMエラー
長音・短音×4回 ROMエラー 短音×10回 CMOSエラー
長音・長音・長音 メモリの接触不良 長音・短音×2回 ビデオシステムのエラー
短音・短音・短音 電源供給の不具合 長音・短音×3回 メモリテストのエラー
  長音×1回 正常起動
長音×2回 POSTエラー

POSTコードとは?

POSTコードは数字とA~Fのアルファベットの組み合わせで表示される。例えばAMI BIOSの「20」ならばメモリのエラーが原因だ。POSTコードの内容は膨大なので、ここでは抜粋して掲載する。コードの詳細はAward BIOSならばPhoenixのサイト、AMI BIOSではAmerican Megatrendsのサイトからダウンロードすることができる。
Award BIOSの主なPOSTコード AMI BIOSの主なPOSTコード
コード 内容 コード 内容
CF CMOS Read/Write機能テスト 01 プロセッサ・レジスタのテストの準備
C0 初期チップセット初期化 06 ROM有効
C1 メモリ検出 0A CMOS初期化終了
05 スクリーンを初期化 0C KBコントローラI/B解放
0A PS/2マウスインタフェースを無効化 15 POSTコードの圧縮復元を終了
18 CPU情報の検出 20 メモリ・リフレッシュ30ミリ秒テスト終了
49 トータル・メモリの算出 2E オプションビデオROMの制御処理から戻る
50 USBの初期化 2F EGA/VGAが検出できず
52 全メモリのテスト 31 ディスプレイメモリリード/ライトテスト
及び再テストにてエラー発生の可能性
65 PS/2マウスの初期化 34 ビデオディスプレイのチェック完了
7F フルスクリーンロゴがサポートされて
いる場合テキストモードに
スイッチバックする
48 ベースメモリにパターン書き込み
93 HDDブートセクター情報を読み込む 4F メモリ容量の表示を開始
FF ブート実行 85 メモリ容量のチェック終了
  8F ハードディスクコントローラの
リセット完了
94 ハードディスクのセットアップ完了
00 ブート実行

POSTコード表示用のボード

エアリアの「24第二章」は、PCIスロットに接続するタイプのPOSTコード表示用のボードだ。POSTコード表示用のLEDを搭載していないマザーボードでも、この製品を利用すれば、POSTコードを確認できる。ビープ音用のブザーも備えており、実勢価格は3000円前後。

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