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BIOS攻略 - MB Intelligent Tweaker (M.I.T)編

MB Intelligent Tweaker (M.I.T)

CPUやメモリなどに関するオーバークロック設定を集約

GIGABYTE製マザーボードの場合、CPUやメモリの動作クロック、それに各種電圧などに関する設定は「MB Intelligent Tweaker (M.I.T)」にまとめられている。通常、これらの設定はCPUやメモリの種類や型番をBIOSが判別し、自動的に適切な設定を適用しているのだが、特定の項目をユーザーが任意に設定することでオーバークロックを行なうことができる。

Robust Graphics Booster

ビデオカードのコアクロックとメモリクロックを自動で高めるGIGABYTEの独自機能。[Auto]、[Fast]、[Turbo]から選択でき、後ろに行くほどクロックが高くなる。

CPUクロックと倍率の設定

CPU Clock Ratio

CPU Clock Ratio
CPUの中には、Core i7-965ExtremeEditionなどのように、動作倍率の上限が制限されていない、いわゆる倍率ロックフリーのものがある。その場合、[CPU Clock Ratio]で動作倍率を高め、簡単にオーバークロックできる。機種によって、倍率の設定は[CPU Clock Ratio]で1倍きざみごとに、[Fine CPU Clock Ratio]で0.5倍きざみに設定できる。また、CPUのオーバークロックを行なうには、システムバスのベースクロックを高める方法が一般的。その設定項目が、[CPU Host Frequency(MHz)]である。同項目で[Enter]キーを押すとサブウィンドウが現われ、ベースクロックを数値で入力できるようになる。設定可能な数値は1MHzきざみで100~1.200MHz。ただし、ここを設定するにはまずすぐ上にある[CPU Host Clock Control]という項目を[Enabled]に変更する必要がある。なお、同項目が[Disabled]の場合は、FSBクロックはCPUの規定値に合わせてBIOSが自動的に設定する。

PCI Express Frequency(MHz)

PCI Expressバスのクロック設定。初期値は[Auto]でこの場合は100MHzとなる。機種によっては、90~150MHz(1MHzきざみ)の間で設定可能。

C.I.A.2

「CPU Intelligent Accelerator 2」の略で、GIGABYTE独自のオーバークロック機能。CPU負荷に合わせて動作クロックを5段階に動的制御するというもので、最高性能の「Full Thrust」では、19%クロックを高める。

Advance Clock Control

スキューと呼ばれる電子回路でのクロックのズレなどを設定するためのサブメニュー。オーバークロック用途でもほとんど変更しない設定である。

メモリクロックとCLの設定

Performance Enhance

GIGABYTE独自のメモリアクセスタイミングの高速化機能。初期値では少し速い[Turbo]になっており、さらに高速な[Extreme]、基本設定の〔Standard]を用意。ただし、メモリによってはどのモードを選んでも効果が出ない。

(G)MCH Frequencu Latch

メモリとチップセットの駆動クロックを同期させるための設定。設定値は、[Auto]、[200/266/333/400MHz]の五つで、[Auto]ではメモリの動作クロックにより変動する。

System Memory Multiplier(SPD)

数々のオーバークロック向けメモリが発売されており、メモリを定格以上のクロックで動作させているユーザーも少なくない。ただし、P45マザーボードは、メモリクロックがベースクロックに同期して変わってしまうため、メモリーロックを直接指定できない。機種によっては、[System Memory Multiplier(SPD)]がメモリクロックの設定にあたる。ただし、メモリクロックはベースクロックの規定倍率という形で設定する。たとえて ベースクロック333MHzで[3.20B]を選択すると、333×3.2でメモリクロックは1.066MHzとなる。なお、末尾のABCDは右のヘルプ欄に表示されているように、FSBクロックの種別を意味している。また、[DRAM Timing Selectable(SPD)]を「Manual」に変更すると、直下の[CAS Latency Time]、[tRCD]、[tRP]、[tRAS]といったメモリアクセスタイミングを任意に変更できるようになる。

Advanced Timing Control

メモリのそのほかのアクセスタイミングを設定するたのサブメ二ュー。用意されている設定は、[tRRD]、[tWTR]、、[tWR]、[tRFC]、[tRTP]、[Command Rate(CMD)」の六つ。

電圧の設定(CPUとメモリ)

Load-Line Calibration

CPUの負荷に影響されることなく、コア電圧を一定に保つための設定。負荷が大きくなるとコア電圧は低くなりがちだが、この項日を[Enabled]に設定することで、供給電圧の安定性が増し、オーバークロックでも有利となる。

CPU Termination

システムバスの終端電圧の設鼠回路を電流が流れた際に減衰が生じ、終端ではその電圧が定格レベルに達しない場合がある。そこで、終端電圧をかけることでレベルの引き上げを行なうというもの。基本は[Auto]で問題ない。

CPU PLL

PLL(Phase Locked Loop)ICで生成されるクロックの電圧設定。ベースクロックを生成している重要な箇所となるた、め、オーバークロックの際には同項目の設定値を引き上げるユーザーも多い。

CPU Reference

クロックの0と1の基準となる電圧の設定。CPU PLLが1.5Vの場合、リファレンス電圧はその半分となる0.75V付近が望ましい。CPU PLLの設定値を高めるのであれば、ここの電圧も少し上げたほうがよい。

MCH Core

チップセットのMCHのコア電圧設定。オーバークロック用途でも変更することはほとんどない。

MCH Reference

MCHのリファレンス電圧の設定。MCHのクロックもPLL ICで生成されているものなので、リファレンス電圧もCPU PLLが1.5Vならその半分程度が基準となる 。

MCH/DRAM Reference

メモリーコントローラーのリファレンス電圧。DDR2 SDRAMの場合、メモリの定格電圧は1.8Vとなるため、リファレンス電圧はその半分の0.9Vとなる。

ICH I/O

ICHのI/Oコントローラの電圧設定。「Auto」から変更する必要はない。

ICH Core

ICHのコア電圧設定。変更する必要はめったにない。

DRAM Termination

メモリの終端電圧の設定。メモリ電圧を高めるのであれば、終端電圧も少し上げたほうが安定する可能性が高い。

Channel A(B) Reference

メモリのリファレンス電圧の設定。チャンネルAとチャンネルBのそれぞれ個別に設定することが可能。[Auto]でよい。

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