Windowsカスタマイズ

トラブル解決 - ファイル・フォルダ操作時編 - DLLが見つからない

必要なランタイムがあるかどうかを確認

オンラインソフトをインストールして実行したときに「MSVCR70.dllが見つからないため~」のようなウインドウが表示され,アプリケーションが起動しないことがある。これは各種ランタイムがインストールされていない可能性が高い。ランタイムとは,アプリケーションの実行に必要な外部プログラムだ。よく使われるランタイムに,マイクロソフトのVisualBasicランタイム,VisualC++ランタイムがある。最近では,「NetFramework」を利用したオンラインソフトも多い。VisualBasicやVisualC++などのプログラム言語でソフトウェアを開発するときは,基本的な処理を集めた標準コンポーネントを利用できる。これにより,開発者は独自機能のプログラミングに専念できるわけだ。

標準コンポーネントは,DLL(DynamicLinkLibrary)やOCX(OLECustomControl)として用意されており,これがランタイムの本体となる。多くのアプリケーションは動作する際にこれらの標準コンポーネントを動的に呼び出すことで実行される。したがって,必要なランタイムがシステムに存在しないと,「MSVCR70.dllが見つからないため~」のようなメッセージが表示され,アプリケーションが起動しないのだ。VisualBasicやVisual C++のランタイムは,ダウンロードサイトの「ベクター」((http://www.vector.co.jp/))などでも,単独で入手できる。.NetFrameworkは,マイクロソフトのダウンロードセンターや,Windows Update(Microsoft Update)から入手しよう。ランタイムのインストール状況を調べるには,フリーソフトウェアの「CL Windows」が役立つ。各種ランタイム,圧縮/解凍系の外部DLLがインストールずみかどうかだけでなく,未インストールの一部ランタイムをダウンロードする機能もある。

WindowsVista以降の場合は,ソフトウェアの実行権限も影響する。Windowsは管理者権限の操作が制限されており,通常は一般ユーザー権限で動作している。必要に応じて,レジストリ編集などが可能な管理者権限に昇格する仕組みだ。起動時や動作中にレジストリを変更するようなアプリケーションでは.一部の機能や操作が動作しない場合がある。これを回避するには,アプリケーションが管理者権限で動作するように設定しておけばよい。これらの設定で完全に解決できないケースもあるが,WindowsVistaでアプリケーションがうまく動かないときは試してみよう。

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